時計ジャーナリスト
広田 雅将
「硬くて加工しづらいセラミックを、まさかロイヤル オークの造型に当てはめるとは思ってもみなかった。普通はつくりやすいようデザインやディテールをシンプルにするが、オーデマ ピゲは何も変えずに採用した。しかも、角張っているのに肌触りは悪くない。また、文字盤にも蒸着処理をしたサファイアクリスタルを採用。光の加減によってニュアンスを大きく変えるこの文字盤は非常に珍しい。この10年ほどで加工のクオリティーを格段に高め、“外装のマニュファクチュール”となったオーデマ ピゲらしさを感じます。34㎜径の本作は、女性はもちろん、細腕の男性にも映えるでしょう」

時計ジャーナリスト
柴田 充
「ロイヤル オークの50周年を祝すなら、ゴージャスかつスペシャル感のあるモデルがいい。そこで選んだのがこちら。オーデマ ピゲは、カラーダイヤルの美しさと品質で近年著しい進化を遂げており、深みのあるグリーンはその証左といえるでしょう。特にシンプルになったロゴ表記と同色のインダイヤルによって、いっそうエレガントに。ケースは、ベヴェリングを広げたぶん、より立体的に表情が際立ち、18Kピンクゴールドの華やかさも増しています。文字盤と同色のレザーストラップを合わせて全体をシックに調和させたところも好印象。スポーティなオフショアと明確に個性を分ける、ドレッシーなクロノグラフです」

時計ジャーナリスト
篠田 哲生
「ロイヤル オークはどんな目線で選ぶか。僕の場合はサイズ感。なにせ50年も基本的なデザインは変わらないので、むしろどのサイズを選ぶかが個性の表現になりえます。39㎜径の“ジャンボ”は別格としても、王道はやはりSS×三針モデル。現在ラインナップするモデルのなかでも、僕は断然37㎜径。ロイヤル オークはケースやブレスレットの磨きが美しいので、このサイズでも十分に存在感があるし、9㎜というケース厚はシャツの袖口とも干渉しないので、様々なファッションとも合わせやすい。今回選んだモデルは、ロイヤル オークの美しいケースのデザインや仕上げを楽しめるだけでなく、汎用性の高さも実感できるのです」

OTA’S CHOICE
太田裕康/ソブリン ブランドディレクター
「1972年に登場したオリジナルモデル5042が見せた、オーデマ ピゲの妥協を許さないものづくりの姿勢に惚れ込んで、私も1992年発表の通称“チャンピオンシップモデル”を所有しています。今回選んだモデルは、“ジャンボ”の愛称で親しまれた初代から受け継いだ独自デザインを現代に進化させた点で、強く魅力を感じています。やはり普遍的な文字盤やケースのデザインには、何者にも代えがたい存在感があります。仕事時におけるドレススタイルの邪魔をしないエレガンスを保ちながら、カジュアルな装いまでも品よく昇華してくれるスポーツウォッチであることに間違いありません」

TAKADA’S CHOICE
高田朋佳/ファッションディレクター
「デビューから注目しているコレクション、CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲは、ブランドの新しい挑戦だけあって、一見シンプルに映りますが、実物を手にした時に見せる奥深い表情には感嘆しきりです。選定したモデルは、天然ソーダライトの文字盤とバゲットカットダイヤモンドのアワーマーカーが織りなす藍と光のグラデーションにより、まさに芸術と呼びたくなる一本。ファッション的にもデニムをはじめとするインディゴブルーが注目されるなかで抜群の親和性があります。本コレクションが持つ奥深さに芸術的な美しさが加わり、叶うことならばぜひ所有してみたい、最も美しい時計だと思います」

TAKEUCHI’S CHOICE
武内雅英/スタイリスト
「艶やかなオニキスのブラックダイヤルが、サブダイヤルが3つ並ぶクロノグラフと融合することで、ドレッシーにしてスポーティという、相反する要素をこれひとつで体現しています。正面からは、コーディネイトに合わせやすいラウンド型で、サイドを見ると端正なアクセサリーのように作り込まれた八角形のミドルケースが覗く。アクセントとしても抜群です。ドレスからカジュアルまで幅広いスタイルに対して大人の色気を加えてくれますが、個人的には振り切ったアメカジに合わせてみるのが面白いと感じます。これ一本でグッとエレガンスが加わるんですよ」

※動画内では日本限定モデルと言及していますが、現在は全世界で展開しているモデルです